石鹸シャンプーは、油脂など弱酸性の天然成分と水酸化ナトリウムという強アルカリ性の化学成分で作られてた弱アルカリ性の天然系シャンプーです。
水酸化ナトリウムという化学物質は、石鹸を鹸化させる為にも使われているのですが、製品化された時には、化学変化でほぼ0%に近い残量になっているので、身体や環境に影響がないに等しいと思われます。
そんな石鹸シャンプーに『MOONSOAP メルティソープ』というシャンプーがあります。
ローズマリー、ラベンダー、 ローズゼラニウム、スコッチパイン、ライム、キャスターオイル、ココナッツオイル、マカデミアナッツオイルといった天然油脂成分と水酸化ナトリウムが使われていて、弱アルカリ性です。
そんなメルティソープを使用すると、アルカリ成分が弱酸性の頭皮の皮脂と反応して頭皮は洗浄されます。
優れた洗浄力を持っているので、頭皮に優しく指を滑らせるようにして地肌を洗えば十分洗浄完了です。
洗浄後、頭皮は皮脂を分泌しはじめ、およそ4時間くらいで従前の皮脂量まで復活し、本来の弱酸性に戻ります。
しかし、髪の毛の事を考えると、酸性リンスを使った方がいいと思います。
なぜなら、石鹸シャンプーによってアルカリに傾いた髪の中和と柔軟化(櫛通り)が必要だからです。
酸性リンスを使用する事でくっつき合っている髪の毛同士が離れます。これが柔軟化(櫛通りの改善)の具体的な意味で、髪がすべすべになります。併せて、俗にいう石けんカスの発生による髪のベタつきも抑える効果があります。
しかしながら、石鹸シャンプーは優れた洗浄力ゆえに、毎日使い続けると、頭皮の皮脂分泌が活発になり、油っぽくなりかねません。
そして、ヘナ、インディゴ等のハーブで染めた髪への色落ちも少し気になります。ヘナはアルカリに弱く、インディゴは酸性に弱いのかと思います。
その2つの事から考えると、お湯洗いだけの日を設けたり、使うときは短時間で洗うのが良いかと思います。
でも、石鹸シャンプーの魅力は泡が立つところ。泡で洗いたい方にはもってこいのシャンプー。
そして、天然成分のとても良い香りがしますし、環境にも優しいのがやはり魅力だと思います。
性質を分かった上で上手に使えば、とても素敵な天然系シャンプーだと思います。
文 佐藤貴臣(Sugar Organic Henna & Beauty Salon)